プロペラ関係 (船外機)
2016/01/18 「プロペラの滑り(スリップ)」掲載。
プロペラ断面 |
ヤマハ船外機のプロペラをカットしました。 外側のアルミ部(ステンレス製品もあります)と内側の真鍮部は 圧入されたゴムで結ばれています。 アルミ部のゴムの接触面の径とゴムの外径との大きさがかなり違い、 かなりの力で圧入されているのが分かります。 プロペラに衝撃が加わると、ゴムの内側、または外側の接着部で 滑りが発生し、低速では何とか密着して動力は伝わるものの 歩く程度のスピードしかでず、 回転を上げ、プロペラに力が加わると密着せずにスリップし エンジンの回転は過回転防止装置が働くまで上がってしまいます。 過回転防止(オーバーレボ)装置の無いエンジンでは 最高回転数以上に回ってしまい機械の焼き付きや破壊の 原因になりますので注意してください。 |
プロペラの滑り(スリップ) 2016/01/18掲載 |
プロペラを流木や岩などに当てた時や プロペラ内部のゴムの劣化などで プロペラが滑る時があります。 一番上の「プロペラ断面」の項目参照 写真は滑りが生じて、正常に機能しなくなった プロペラの裏側です。 中央の真鍮と、その外側のアルミ部分の間のゴムが 損傷してボロボロになっています。 またゴム周囲のアルミが滑りにより すり減っています。 |
釣り糸巻き込み |
プロペラを外すと、時々スペーサー前後で釣り糸などが 絡んでいるエンジンがあります。 年に一度はプロペラを取り外して釣り糸を 巻いていないかを確認し、プロペラシャフトに耐水グリスを 塗布することをお勧めいたします。 スペーサーとプロペラシャフトのオイルシール間で 釣り糸を巻き込んでしまうとオイルシールを痛めてしまい ギヤオイルに海水等が混入する原因となります。 写真のギヤオイルは黒色なので海水の混入は ありませんが。クリーム色とか灰色ですと このプロペラシャフトのオイルシールやドライブシャフト の海水ポンプ下のオイルシール、及びクラッチシャフトの オイルシール(またはO-リング)等の損傷が考えられます。 プロペラシャフトのグリスは 定期的に古いグリスを拭き取り 新しいグリスを塗らないと プロペラとプロペラシャフトとが固着して プロペラが取り外せなくなり グライダーで切断するしか方法が無くなって しまいます。 |